運動会は子どもたちが一生懸命に練習してきた成果を披露する、学校行事の中でも特に盛り上がる大切な一日です。
しかし近年では運動会に保護者席にテントを持ち込む家庭が増え、それに対して「非常識ではないか」という声も多く聞かれるようになりました。
- 運動会のテントが非常識な理由
- 運動会のタープが非常識な理由
- 運動会をテントなしで楽しく見る方法
これらについて考えていきます。
炎天下で直射日光を浴びながら運動会を見るのは大変なので何とも言えないところですよね。
運動会でのテントが非常識な理由

まずは運動会でのテントの使用が非常識と言われてしまう理由から考えていきましょう。
非常識な理由①視界を遮ってしまう
テントは高さがあるため、後ろに座っている人の視界を大きく妨げてしまいます。
運動会では子どもが走る姿を写真や動画に収めたい保護者も多く、わが子の晴れ舞台が見えなくなるのは大きな不満につながります。
「せっかく早く来て席を確保したのに、前にテントを張られて見えなくなった」というケースもあります。
視界をふさぐ行為は非常識だと強く感じられてしまうのです。
非常識な理由②場所取りトラブルの原因になる
テントは通常のレジャーシートよりも広い面積を必要とします。
さらに支柱や固定のために周囲のスペースを使うことも多く、結果的に他の保護者が座る場所を奪ってしまう形になります。
限られたスペースで大勢が集まる運動会において、広い面積を独占するような場所取りはトラブルの原因になりやすく、「自分勝手だ」という批判を受けやすいのです。
非常識な理由③学校や地域のルール違反になる場合がある
多くの学校やPTAは「テント禁止」と明確にルールを設けています。
これは公平性を保つことや、安全面を考慮してのものです。
禁止されているにもかかわらずテントを持ち込むと「ルールを守らない親」というレッテルを貼られ、周囲から冷たい目で見られることになります。
運動会は子どもたちが主役の行事ですから、保護者がルールを破る姿勢そのものが非常識と捉えられてしまうのです。
非常識な理由④周囲への配慮不足とみられる
テントを張る側の保護者に悪気はなくても、「自分たちだけ涼しく快適に過ごしたいのだろう」という印象を与えてしまいがちです。
炎天下の中で誰もが同じように暑さや日差しに悩まされている状況で、自分の家族だけを優先していると受け取られる行動は「配慮に欠けている」と思われます。
運動会は学校全体の行事であり、保護者全員が気持ちよく子どもを応援できる環境づくりが求められる場ですから、なおさら否定的に見られてしまうのです。
非常識な理由⑤安全面のリスク
テントは風にあおられて倒れたり、最悪の場合飛ばされることもあります。
子どもたちが走り回る校庭では、支柱や骨組みにぶつかってケガをする危険性も考えられます。
安全第一であるはずの学校行事で、わざわざリスクを持ち込む行為は「非常識」と言われても仕方がないのです。
運動会でのタープが非常識な理由

テントと並んでよく問題視されるのがタープです。
テントはだめでもタープならいいのでは?と感じる人もいるかもしれません。
しかしテント同様禁止とされている学校が多いのが実情です。
規模が大きく圧迫感を与える
タープは面積が広く、設置すると大きな存在感を放ちます。
そのため周囲に圧迫感を与え、「ここだけキャンプ場のようだ」と場違いな印象を持たれやすいのです。
運動会は子どもたちが主役の行事であり、保護者の設備が目立ちすぎるのは雰囲気を壊してしまいます。
設営と撤収に時間がかかり周囲を巻き込む
タープは複数人でポールを立てたりロープを張ったりと、設営や撤収に手間がかかります。
その過程で他の人のシートや荷物にぶつかったり、スペースを大きく使って迷惑をかけることもあります。
朝の場所取りや行事の進行中に大きな動きがあると、周囲の不快感を招きやすいのです。
ロープやペグが通行や安全の妨げになる
タープは固定のためにロープやペグを必要としますが、これが子どもや保護者の通行の邪魔になったり、つまずいて転倒する危険を生み出します。
特に子どもたちは走り回るので、ロープが張り巡らされている状況は事故のリスクを高めてしまいます。
公平性を欠く特別席に見える
タープの下は広い日陰ができて涼しい環境になります。
しかし一部の家庭だけが占有してしまうと「特別席を作っている」と受け取られやすいです。
運動会はみんなが同じ条件で応援する場であるはずなのに、一部だけが快適に過ごすのは不公平感を強めるのです。
景観や行事の雰囲気を壊す
カラフルなタープや大型のものは、学校行事の雰囲気から浮いてしまい、写真やビデオに写り込んでしまうこともあります。
せっかくの思い出の映像にアウトドア用品が目立つのは残念に感じる人も多く、これも「非常識」と言われる大きな理由になります。
運動会をテントなしで楽しく見る方法

運動会をテントなしで楽しく見る方法をご提案していこうと思います。
日差し対策を工夫する
直射日光の中で長時間過ごすのは体力を奪いますが、ちょっとした工夫で暑さを大きく和らげることができます。
日傘や折りたたみパラソル(後方席で)
学校によっては前方の保護者席では禁止されていても、後方のエリアであれば日傘や小さなパラソルの使用が許されることがあります。
大きなテントとは違って視界を遮らないため、周囲に迷惑をかけにくいのがメリットです。
特に柄の長い日傘やUVカット仕様の折りたたみ傘は、持ち運びも便利でおすすめです。
冷却グッズを持ち込む
冷感タオルや首元を冷やすアイスリング、ハンディ扇風機などの冷却グッズは暑さ対策の強い味方です。
保冷剤を入れたクーラーバッグに飲み物やフルーツを入れておくと、観覧中にリフレッシュできるだけでなく、お昼休憩にも役立ちます。
テントがなくてもこれらの小物を駆使することで、十分に涼しく快適に過ごせるのです。
快適な観覧スペースを作る
テントがなくても工夫すれば観覧スペースを快適にできます。
レジャーシートに厚みを作る
薄いレジャーシートをそのまま敷くと、地面の硬さや熱が体に伝わって長時間座るのがつらくなります。
そこでおすすめなのが、下にクッションシートや厚手のマットを敷く方法です。
これだけで体への負担が大幅に減り、快適に過ごせます。
後方スペースで簡易椅子を使用
学校によっては後方の指定エリアで折りたたみ椅子やアウトドアチェアの使用が認められている場合があります。
椅子に座れるだけで足腰への負担が軽くなり、特に長時間の観覧には効果的です。
コンパクトに持ち運べるタイプなら準備も簡単ですし、撤収もスムーズです。
体力管理で無理なく楽しむ
炎天下で長時間過ごすと、知らず知らずのうちに体力を消耗してしまいます。
テントがなくても快適に過ごすには、体調管理が重要なポイントになります。
水分補給をこまめに行う
熱中症予防のためには、水分だけでなく塩分の補給も必要です。
スポーツドリンクや塩タブレットを用意して、汗をかいたらこまめに補給することを心がけましょう。
子どもだけでなく、観覧している大人も油断せずに水分補給することが大切です。
観覧はメリハリをつけて
ずっと炎天下に座っていると疲れがたまってしまいます。
子どもの出番以外は木陰や校舎の陰に移動して休憩するなど、観覧にメリハリをつけることがポイントです。
無理に最前列で一日中過ごさなくても、出番のときに応援や撮影をすれば十分に楽しめます。
運動会のテントが非常識な理由は?のまとめ
記事の内容をまとめると以下のようになります。
- 運動会のテントは視界や安全面などの理由で非常識と思われる
- タープも同じく非常識と思われることが多く、禁止されていることも多い
- 運動会は暑さ対策やメリハリをつけるなどしてテントなしでも楽しめる
運動会は子どもたちが主役の大切な学校行事です。
その場でテントやタープを立てる行為は、一見すると家族のための快適な工夫に思えるかもしれません。
しかし実際には、視界を遮ったり、スペースを独占したり、学校のルールに違反したりと、周囲に迷惑をかける要素が多く「非常識」と受け止められてしまうのです。
「みんなが気持ちよく運動会を観ること」もしっかり考えて思い出作りをしていきましょう。
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